JUDGMENT DAY (10)

第十話:教会と政府の分離
ナレーターはこの色、ドラマはこの色
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裁判を通してジョーンズ判事はIDが科学かどうか、彼がどう考えているのかをほのめかしもしませんでした。しかし科学だけが法廷の唯一の問題ではありませんでした。

裁判のクライマックスは、別の方向の証拠から生じた問題への判事の判断でした:「IDを学校教育に持ち込んだとき、ドーバー教育委員の動機は宗教だったか?」もしそうなら、憲法修正第一条、政教分離を命じた国教条項に違反します。

ハービー:勝つためには、教育委員会が宗教を推進する目的で行ったこと、あるいはそのポリシーが宗教を推進する効果を持つことを立証しなければなりませんでした。目的か効果かのどちらか、どちらか一方を。

ジョーンズ判事:国教条項は一つの宗教を他の宗教よりも推進する法律を議会は通してはならないと述べています。それはいかなる州の振る舞いにも、この裁判では教育委員会の行動にも及びます。

しかし教育委員会が宗教を動機としていたという証拠にはどんな物があったでしょうか?裁判の数ヶ月前、バーサ・スパーは『パンダについて』の60部の包みを取りだしているとき、手がかりを見つけました。

スパー:私は当局から包みを開けて本を数え、スタンプして番号を振るよう命じられました。箱の底にカタログを見つけました。彼らがこの問題に本でなんと言っているかを知るためにカタログを開きました。そしてカタログの一番はじめに…「創造科学」と書いてありました。これはかなりの動かぬ証拠で、この先どこかで私たちの役に立つでしょう。

この情報はNCSEに渡されました。NCSEはIDをドーバー高校に入れないよう論争を行っていた弁護士たちと協力していました。

『パンダと人について』が問題の中心であると知って、ニック・マツキは本を調査しました。

ニック・マツキ:訴訟となったこの問題が提案され『パンダ』が採用されたとき、『パンダ』がこの裁判の論点にかんしてIDの象徴となったことは明らかでした。そして本の来歴が重要になりました[* the history of that book became important,the arguments it made became important]。それで裁判に備えてこの本を細かく分析すると約束しました。

マツキは『パンダ』を探りました。ページ毎に調べ、その経歴から何を掘り出せるかを見るために、インターネットを漁りました。ある日、NCSEのアーカイブをひっくり返しているとき、マツキは1981年の創造論者の学生新聞を発見しました。

一面の一番下に、「公平な生物学の教科書が計画された」という題の小さな記事を見つけました。その記事はチャールズ・テクストンという人物に触れていました。現在、彼はディスカバリー財団のフェローで、当時は「進化と創造の双方」を示した本に取り組んでいました。

ニック・マツキ:アカデミックエディターはチャールズ・テクストンでした。彼はパンダ本のエディターでもあります。広告がパンダプロジェクトに触れていたことは明白でした。興味深いのは、最近の用語である「IDと進化」ではなくて「創造と進化」の本について述べていたことです。

『パンダ』が創造論の本として始まったことを示せたら、IDは単なる創造論の焼き直しであることを示唆し、したがって本質的に宗教だと見なせるでしょう。マツキはこの情報をエリック・ロスチャイルドにメールで送りました。彼は即座にパンダの出版者に令状を送り、本が印刷される前に書かれたあらゆる草稿を集めました。数ヶ月後に、彼らは二箱の資料を受け取りました。弁護士はそれをバーバラ・フォレストへ送りました。哲学教授で著述家、そして長年IDを追っており、彼女は裁判で証言することになっていました。

バーバラ・フォレスト:まったくもう、そのふたつの箱には7,000ページもの文章が詰まっていたんですよ。資料を持って座って、ぱらぱらめくり始めなければなりませんでした。朝から晩までそうしました。

さんざん掘り起こしたあげく、彼女は捜し物に行き着きました。創造論を公立学校の科学の授業で教える事は憲法違反であると最高裁が判断した1987年のエドワーズ対アグイラード裁判をまたいだ、パンダの二つの草稿が文書の山に埋もれていました。草稿の一つは判決の前に書かれており、もう一つはちょうどその後に書かれていました。

バーバラ・フォレスト:1987年の最初の草稿では、それはエドワーズ以前のものですが、創造の定義はこのようになっています。「創造とは、知的な創造者の作用を通して、その顕著な特徴が完全なまま、生命の様態が突然始まったことを意味します:ヒレと鱗を持った魚、羽、クチバシ、翼を持った鳥、そのほかのもの」 同じ定義がエドワーズ判決の後のこちらの草稿にも、「IDとは、知的な作用を通して、その顕著な特徴が完全なまま、生命の様態が突然始まったことを意味します:ヒレと鱗を持った魚、羽、クチバシ、翼を持った鳥、そのほかのもの」 全く同じ定義が、一つは創造論の言葉で、もう一つはIDの言葉で表されています。

ニック・マツキ:誰もがIDはラベルを貼り替えられた創造論だと言いました。

ロスチャイルド:それは多分裁判で最高の証拠の一つとなりました。

バーバラ・フォレストの証言はドーバー教育委員会が授業に宗教を滑り込ませようとしたことの強力な論拠になりそうでした。そして『パンダと人について』の草稿を比較する時に、フォレストは著者が明らかに急いで改訂したことを発見しました。

フォレスト:この原稿を洗い流すときに、彼らは全ての語をうまく置き変えることができませんでした。私は「創造論者:creationists」という単語を見つけました。それから単語全体を置き変える代わりに、彼らはこう[単語の真ん中だけを選択]しました。それから「デザイン支持者:design proponents」と貼り付けし、design proponentsの最初にCが、最後にistsが残りました。

ニック・マツキ:この移行形態の正確な単語は「Cdesign proponentsists:創デザイン支持者論者」です。誰でもこれを創造論とIDの「ミッシングリンク」と見なせます。移行化石の直接的な物証を持っている事になりますね。

バーバラ・フォレストの証言は『パンダ』の創造論者に連なる系譜を辿っただけではありませんでした。キリスト教雑誌のインタビューを引用して、フォレストはID運動の指導者の一人、ポール・ネルソンに個人的な見解を述べさせました。

フォレスト:彼がされた質問はこうでした:「IDは単なる進化論批判ですか、それとも何かを提案できますか?それは人が知る必要がある何かを提案できますか?」彼の答えはこうです:「確かに、IDコミュニティに直面する最大の問題は、成熟した生物学的デザイン論を発展させることです。我々には現在のところ、そのような理論がありません。それは確かに問題です。理論無しでは研究の焦点をどこにあわせるべきかを知るのは非常に難しい。現在のところ、一袋の[a bag of]強力な直観と還元不可能な複雑さのようなわずかな概念がありますが、普遍的な生物学的デザイン論がまだありません」

ヴィトルド・ウォルザック:彼女が法廷に持ち込んだ証拠はID運動の見せかけを本当に反論できない形で暴露しました。つまり彼女は彼ら自身の言葉をつかって、彼らが書いたことと言ったことを用いて、彼ら自身がそれは科学ではないと知っていることを示しました。

それから証言台でマイケル・ビーヒーは彼が科学をどう定義しているかを質問されました。

ロスチャイルド:ビーヒー博士、あなたの定義を用いればIDは科学理論です。間違いありませんか?
ビーヒー:はい。
ロスチャイルド:同じ定義の元で、占星術は科学理論です。あなたの定義では。違いますか?
ビーヒー:私の定義では、科学理論とは観察可能な物質的データと論理的推論を示すかそれに焦点を当てることで提案された説明です。現在では間違っていると我えられる多くが科学の歴史を通して存在しますが、それらは私の定義にあいます。ええ、占星術はたしかに、そうです。光の伝播のエーテル理論もそうです。他の多くの、他の多くの理論も同様です。
ロスチャイルド:エーテル理論は捨てられましたね?
ビーヒー:その通りです。
ロスチャイルド:しかしあなたは明らかにしました、あなたの定義の元では、IDを許す定義の元では、占星術もまた科学理論だと?
ビーヒー:ええ、その通りです。

ウォルザック:いいですか、科学たらしめているルールをゆるめるとき、超自然や神を認めるとき、あなたは本当に、ここ4、500年にわたって我々の文明が証明した、科学を進歩にとって極めて重要な物としていることを破壊しているのです。科学革命の前に戻ろうとしているのです。わかりますか、それはかなり恐ろしいことです。

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JUDGMENT DAY (8)

第八話:インテリジェントデザインを検証する
第八話の原文
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ロバート・ミューズ:ビーヒー博士、あなたのご職業は何ですか?
マイケル・ビーヒー:ペンシルバニア州ベツレヘム、リーハイ大学の生物科学部の教授です。
ミューズ:そしてあなたは生化学者ですね?
ビーヒー:その通りです、ええ。
ミューズ:どのくらい大学で教えましたか?
ビーヒー:23年間です。
ミューズ:IDとは何でしょうか?
ビーヒー:IDとは、生命の様相はデザインの結果としてもっともよく説明され、生命におけるデザインの強い兆候は明白でないだけで現実のものだと主張する科学理論です。
ミューズ:IDは宗教的な信念や信仰に基づきますか?
ビーヒー:いいえ。
ミューズ:何に基づきますか?
ビーヒー:観察可能な、経験的な、物質的な自然の証拠に完全に基づきます。加えて論理的な推論に。
ミューズ:あなたが「デザイン」という用語を使うとき、何を意味していますか?
ビーヒー:私はダーウィンのブラックボックスという本で論じました。デザインの簡潔な説明をこの本の9章の引用で説明します:「デザインとは何か?デザインとは単純に、部品の意図的な配置である。目的を果たすために部品が配置されていると私たちが気付いたとき、それはデザインであると見なす。」

弁護側の戦略は、自然選択によって進化したとしては複雑すぎ、したがってそれはデザイナーの産物に違いないと彼らが主張する生物システムの例を判事に説明することでした。

ミューズ:あなたはデザインの生化学上の例を挙げることができますか?ビーヒー博士?
ビーヒー:ええ、次のスライドを見てください。最高の、見た目で分かるもっとも決定的なデザインの例は、細菌の鞭毛と呼ばれるものです。これはアメリカ中の大学で広く使われている教科書から引用した細菌の鞭毛の図です。細菌の鞭毛は文字通りバクテリアが泳ぐために用いる船外機です。その機能を果たすためにいくつかのパーツが秩序正しく揃っています。さてこのパーツが、フィラメントと呼ばれていますが、まさに細菌の鞭毛のプロペラです。このモーターは本当に回転モーターなのです。これを見て、機能を説明されたほとんどの人はこれが目的を果たすために配列されており、したがってデザインを示唆するとすぐに気付きます。

顕微鏡で覗けば、鞭毛で駆動するバクテリアはかなりアクロバチックです。バクテリアたちは鞭のようなフィラメントのおかげでうねり、回転し、[バレエの]ピルエットします。小型モーターによってこのプロペラは動いています。そのモーターは異なる40種類ほどのタンパク質からなる複雑な構造の一種です。

マシュー・チャップマン:細菌の鞭毛はジュール・ベルヌの未来がどうなっているかという概念[notion of what the future looks like]のような感じに似ていますね。奇妙なメカニカルな特徴があります。歯車や波打つしっぽやそんな感じの物があります。

そしてビーヒーによれば、システムからどんな部品一つでも失われれば、モーターは機能しません。ビーヒーはこのようなシステムを彼の造語で「還元不可能な複雑さ」と呼びます。彼はそのようなシステムは自然の中で進化することができなかったと主張しました。

スティーブ・フラー:その概念は、おそらく個体、器官、細胞でさえ、ある意味で、全体を保ったまま登場するしかなかった生命のある側面があると言うことです。言い換えれば、何百万年も何億年かけても、パーツの偶発的な組み合わせからそれらが誕生するとはあり得そうにもないと言うことです。むしろ、ある意味で、全体が丸ごと全部一緒に、いっぺんに作られなければならなかったと言うことです。と言うのも一つのパーツを取り外すだけで機能しなくなるほど全部が一緒に調和しているからです。

ロバート・ミューズ:他の科学者は鞭毛のこのような特徴をデザインであると認めましたか?
ビーヒー:ええ、認めました。次のスライドを見てみましょう…。1998年にデイヴィッド・ドロージャーという男性が非常に評価が高い学術誌Cellに “スクリューの回転:バクテリアの鞭毛モーター”と題された記事を書きました。デイヴィッド・ドロージャーはマサチューセッツのブランダイス大学の生物学教授で、キャリアのほとんどをバクテリアの鞭毛モーターに費やしています。その記事で、「他のモーターよりももっと、鞭毛は人間によってデザインされた装置のようである[More so than other motors, the flagellum resembles a machine designed by a human.]」と述べています。そしてドロージャーはその鞭毛の構造がデザインされたように見えると認めています。

デイヴィッド・ドロージャー:私が書いたのはこうです:「これは人間によってデザインされたかのように見える装置だ」。しかしそれはIDの産物としてデザインされたことを意味しません。はっきり言えば、進化によってできたことを示す目印があります。

電子顕微鏡をもちいて、ドロージャーはこのような不気味な絵を描き、世界でもっとも効率的なモーターと呼ばれたその内部の働きを明らかにしました。

ドロージャー:これはドライブシャフトです。これがモーターによって作り出されたトルクを伝え、プロペラを回し、バクテリア細胞を液体の中で推進させます。

それらが完全に組み建てられるまで自然選択が働くための機能をそのパーツは持っていないので、鞭毛は進化できなかったとマイケル・ビーヒーは主張しました。しかしビーヒーの還元不可能な複雑さを退ける証拠は、もっとも危険なバクテリアの一部の、毒を注入するための小さな注射器で見つかります。

ドロージャー:この構造は例えば線ペストの原因となるYersinia pestisで見つかります。この類似をよく見てください。この構造は回転しません。しかしまだこの構造は拡張されなければなりません[but it still has to extend this structure]。それはこの棒、ドライブシャフトと相同です。

そして二つの構造はある理由で同じように見えます。右の図の注射器は、左の図の鞭毛の基部で見つかるのと全く同じタンパク質の組み合わせでできています。しかし注射器はモーターで見つかるタンパク質を欠いており、そのため回転することができません。完全に病気をうつすための器官として機能します。

ドロージャー:もし私たちがそれを還元不可能に複雑であると考えるなら、論点はこれらのタンパク質の一つを取り外せばこの機構は機能しなくなるだろうと言うことです。しかし機能する機構はここにあります。いくつかのタンパク質を欠きますが、機能し、利用可能なバクテリアの小器官がこれです。本当に、この機構はその意味で、還元不可能に複雑ではありません。

ドロージャーの論点を強調するため、独特のスタイルで主張が行われている法廷にミラーは出廷しました。

ケネス・ミラー:還元不可能な複雑さが意味するものたとえとして、IDの支持者はとても一般的な機械を取り上げるのが好きです。それはネズミ取りです。ネズミ取りは五つの部品からなっています。基盤、バネの抑え、バネ、実際にダーティな仕事をするハンマー、それからエサ台です。これらの五つの部品のどれか一つでも取り外せばネズミ取りは動きません。それは全く正しい。

しかし還元不可能な複雑さの重要な概念を思い出してください。それは全てのパーツが適したところになければ、全体的な機構が全く役に立たないと言うことでした。しかしそれは正しくないことが分かります。その例をお見せしましょう。

ちょうどここに五つのパーツのうち二つを取り外したネズミ取りを持っています。まだ基盤とバネとハンマーが付いています。これではネズミを捕まえられませんから、あまり良いネズミ取りとは言えません。しかしおわかりになるでしょう、パーツが失われているにもかかわらず、ちょっとかっこわるいかも知れませんが、完全なタイピンの機能を持っています。

私たちが還元不可能な複雑さのお好みの例を見るとき、バクテリアの鞭毛は完璧な例ですが、私のネクタイピンと分子レベルで相同な例を見ているのです。この機構に2つ、3つ、4つ、たぶん20個のパーツが欠けていても、進化に有利であり得るという目的を完全に満たしている。ですから、このように還元不可能な複雑さの主張は崩壊します。

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第九話へ続く

ミラーのネクタイピンの例は一見するとこじつけのように感じられるかもしれないので補足。「還元不可能な複雑さ」の主張の中心は、「完全に部品が揃っていなければその機構は全く何の役にも立たず、たまたま偶然そのシステム全体が一度にできあがる確率はゼロに近いので、進化の産物ではあり得ない」という点。バクテリアの注射針およびミラーの例は、「完全に部品が揃っていなければ鞭毛モーターおよびネズミ取りとしては機能しないが、それでも別の用途として役に立っている可能性があるので、自然選択による漸進的な進化の産物であり得る」というもの。

忘却からの帰還のKumicitさんの当該エントリのコメント欄でも参考になるやりとりがあります。
http://transact.seesaa.net/article/112022926.html

JUDGMENT DAY (7)

第七話:科学の本質
第七話の原文
ナレータードラマ
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では、進化がこれらの厳格な検証に耐えたとしたら、IDはどうでしょうか?同様のルールによって働くのでしょうか?

ケネス:ミラー:あなたが研究で精神力のような非自然的な原因を持ち出すなら、私にはそれを検証する術がありません。

ウォルザック:では超自然的な原因は科学の一部だと考えられないと言うことですか?

ミラー:ええ。私はこういう話を法廷に持ち込んで辛抱していただくことに気が進まないのですが、我慢できません。私はボストン・レッドソックスのファンです。たとえば、ボストン・レッドソックスがニューヨーク・ヤンキースに3ゲーム差から逆転できた理由は、神がジョージ・スタインブレナー[ヤンキースのオーナー]にうんざりしていて、レッドソックスが勝つところを見たかったからだという人がいるかもしれません。私の国の一部では、それが昨年[2004年]起きたことへの完全に合理的な説明であると、とても多くの人が考えていることにあなたは驚くでしょう。いいですか?それは真実でありえました。しかし間違いなく、科学ではありません。それは科学的ではないのです。我々が検証できるような物はまったく何もありません。

ユージェニー・スコット:IDの根本的な問題は、自然界を説明するためにそれを用いることができないということです。それは本質的に無知論証(否定論:negative-argument)です。こう言うのです「進化は働きません。だからデザイナーが作りました。進化は働きません。だから我々の不戦勝です。」

ですが「IDは自然について何を教えてくれますか?デザイナーが何をしたと教えてくれますか?デザイナーが何をデザインしたと教えてくれますか?デザイナーが何かをデザインしたとき、その目的は何ですか?デザイナーはいつそれをデザインしましたか?なぜデザイナーはそうしたのですか?」とあなたが聞いても、何も教えてはくれません。基本的にそれは無知論証なのですから、無知論証に基づいて科学を打ち立てることはできません。

科学の本質、進化の証拠、そしてIDの誤りに関する三週間の証言のあと、原告は具体例を提示しました。

マシュー・チャップマン:全部を見ることで、あなたは進化が何であるのか、21世紀の現在、進化理論がどこに位置しているかの教育を受けたことになります。あなたが集中すればそれに吸い込まれ、日は過ぎていったでしょう。[If you concentrated, you would get sucked into this thing, and the day would go by.]
そしてあなたはこう言う…こう考えるでしょうね。「なんて素晴らしいんだろう、私が聞いたことは。なんて雄弁な人々、驚くべき教育」そしてファンタスティックだと[And you’d come out, and you’d think, “That was amazing, what I heard here. These eloquent people,” you know, “with these incredible educations.” And it was fantastic.]。

ロウリー・リボ:原告の代理人は驚くべき事例を提出しました。しかし、特に毎日裁判に出席していなかった人の間では、弁護側の陳述が始まったとき、そちら側にもかなり興味深いことが見られるのではというおもいがありました。

問題は今や「弁護側はIDが科学理論であると証明できるのか?その主張を支持するどんな証拠を集めることができたか?」でした。

連邦裁判所の戦いが加熱すると同時期に、ドーバーの空気は対立から危険なものへと変化していきました。原告の代表タミー・キッツミラーにはドーバー高校で生物の授業を受ける9学年の娘がいました。彼女は裁判が始まったときから嫌がらせの手紙を受け取るようになりました。

タミー・キッツミラー:ある手紙はかなり嫌な感じでした。[*I think this was the one with the passage that…]この文章は特に:「マダリン・マレーは祈りと聖書の読書を学校から追放したために殺されて見つかった。弾丸に気をつけろ」 弁護士がコピーを取ることを認め、FBIに提出されました。

ロバート・エシュバック:どこを見渡しても私たちが攻撃されているのが目に付いたでしょう。つまり、コミュニティ内の人々が新聞で私たちを攻撃していました。同業者も我々を非難してこう言いました。ええと、「ドーバーであんたらは何をしているんだ?何でそんなもめ事を起こすんだ?」コミュニティの人々は私たちを無神論者と呼びました。それはちょっと嫌な感じでしたね。と言うのも私たち二人は聖職者の息子と娘でしたから。

ビル・バッキンガム:私は教師たちがどうやって自分たちをクリスチャンだと言えるのか、理解に苦しみます。教会に行き、神について話し、キリストのことを話し、それから教…学校に週に五日行ってダーウィンのことを話すのか。そしてそれは理論ではなく事実であるように教えるのか。でもそれは実際に行われていることです。私には理解できません。私には矛盾を述べているとしか思えません。

訴訟に結びつくことになった論争に火を付けたビル・バッキンガムは、突然の発表をしました。健康の問題と手術による鎮痛剤との格闘を理由に、彼は教育委員を辞して州外へ移住しました。教育委員会の選挙はひと月先に迫っていました。9人のうち8人が改選されることになっており、法廷と同様に投票ブースでもID裁判が問題でした。ドーバーの科学教師ブライアン・リームはすでに他の学校組織へ移っていましたが、立候補しました。

ブライアン・リーム:科学の授業で私たちに宗教を教えさせようとした委員会のため、私は働けませんでした。私はこの地域で子供をもうけましたが、ここは子どもを学校に通わせたいと思う地域ではありませんでした。選択肢は家族全員で引っ越すか、私たちの住む地域を変えようと試みるかでした。そして変える方を選びました。

しかし選挙のための遊説を始めたとき、彼は再び進化の戦いの前線にいることに気付かされました。

リーム:選挙で私がぶつかった問題は、一軒一軒巡ると、人々は私の話を聞こうとせず、先に自動的にこう判断されたことです。「あんたはそういう人間だ。私たちは善良なキリスト教徒だが。あんたには絶対投票しない」 それから目の前でドアをバタンと閉めました。それから窓が開いてファッ■ングア■ホールと呼ぶか、くそったれな不信心者と呼びました。

リームはこれに特に傷つきました。二人とも教会で活動していて、夏の聖書学校プログラムを受け持っていました。

クリスティ・リーム:私たちには実際に、教育委員に任じられていてIDを支持していた隣人がいました。彼はキャンペーンのために出て行き、私たちの家族についてとてもネガティブなことを言いました。私たちがどれだけ無神論か、そして「もしああいう無神論者に投票するなら、神様はあなたたちをお喜びにならない」と。

IDの主張のために、弁護側は8人の専門家[マイケル・ビーヒー、ウィリアム・デムスキー、ウォレン・ノード、スティーブン・メイヤー、スコット・ミニック、ディック・カーペンター、ジョン・アンガス・キャンベル、スティーブ・フラー]の証言者をそろえました。その中にはIDを推進しているシアトルの組織、ディスカバリー研究所のメンバーも何人か含まれていました。しかし8人の証人のうち5人は証言しませんでした。

ユージェニー・スコット:証言者はハエのような状態に陥り始めました。

ニック・マツキ:私たちはそれが起きた理由の完全な説明をまだ聞いていませんでした。しかしディスカバリー研究所とトマス・モア法律センターの間で、どのように論証するかについて少し論争が起きました。

NOVAはディスカバリー研究所のメンバーにこれと他の問題に関して、なんどかインタビューを申し込みましたが、研究所は通常のジャーナリズムの習慣と反する条件を提示しました。

弁護側が勝つためには、しかし多くの証言者を必要としてはいませんでした。

リチャード・トンプソン:我々の目的は、本当に、ダーウィンの進化の理論の反証を挙げることではありませんでした。我々の目的はただ、IDを支持する経験的なデータがあると考える、信頼できる科学者がいると示すことだけでした。我々が示さなければいけなかったのはそれだけです。

スティーブン・ハービー:もし彼らが、IDに科学的基盤があるとはっきり示せたら、IDを教える事には妥当で非宗教的な目的があると法廷が判断することがあり得ると、我々は考えていました。

ヴィトルド・ウォルザック:IDの人々が具体例を持っているかどうか、みんな待っていたと思います。しかし私たちが提示し終わる頃には、全てがマイケル・ビーヒーの証言に基づくことはかなり明白だったと思います。

ディスカバリー研究所の科学者、シニアフェローのマイケル・ビーヒーは一般向けのIDの本『ダーウィンのブラックボックス』の著者で、IDとは関係がないたくさんのピアレビューの科学論文の著者でもあります。

ビーヒーは公式に裁判に関わりましたが、この番組のためのNOVAの数度のインタビュー依頼を断りました。

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第八話へ続く

JUDGMENT DAY (6)

第六話:成功しまくった理論
第六話の原文
ナレータードラマ
だんだん意訳が増えてきた…
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親たちの代理人は判事とリポーターに印象を与えたかも知れません。しかしドーバーの人の多くは「なぜ理論に過ぎないなら事実として教えられるのだろう?」と疑問に思いました。

アラン・ボンセル:たぶん、ダーウィニズムは現在、有力な理論かも知れません。でもそれは理論です。科学の法則ではありませんし、それはつまり…事実ではありません。理論です。

ビル・バッキンガム:私たちは代替的な視点も教えられることを望んだだけです。「ダーウィンを教えてはならない」とは言いませんでした。ダーウィンについて教えましょう。それは…それは理論です。しかしそれはまさに、ダーウィンの法則ではありませんし、ダーウィンの事実でもありません。ダーウィンの理論です。

ロバート・エシュバック:単なる理論だと言うことは…ちょっとした科学の侮辱ですね。科学では、理論は事実よりも重みを持っていますから。

ケヴィン・ペディアン:さてここで「理論」という言葉が科学者の間でどのようなものと考えられているかに注目してもらう必要があると思います。理論はコーヒーを飲み過ぎてよく眠れなくなった夜中に思いつくものではありません。それはアイディアです。理論とは、科学では多くの検証に耐えた膨大な情報を意味しています。それはたいてい多くのさまざまな仮説とさまざまな種類の証拠から成り立っています。何かが空へ昇っていくのを見ても、重力理論は誤りを立証されることのない理論です。それは私たちを不思議がらせるでしょうが、しかし私たちはすぐにさっぱり重力理論を忘れてしまうのではなく、そこで何が起きていたかを理解しようとします。

ペディアン:事実は科学の細目です。それは正しいことも間違っていることもありえます。しかし理論はテストされるものです。何度も何度も何度もテストされて、組み建てられ、修正されます。継続的に作り直され、改正されます。

ロバート・ミューズ:ミラー博士、ダーウィンの進化の理論は絶対の真実ではないと同意していただけますか?

ミラー:ええ、確かに同意します。科学ではどんな理論も絶対の真実であると考えられることはないというとても単純な理由からです。私たちは原子論を真実とは考えません。病気の細菌説を真実とは考えません。摩擦の理論を真実とは考えません。私たちはこれら全ての理論を証拠が十分にあり、自然現象に自然な説明を与える検証可能な説明であると考えます。

ミューズ:我々はダーウィンの理論を暫定的なものと考えなくてはならないのですか?

ミラー:我々は全ての理論を暫定的であると考えなければなりません。その中にはダーウィンの進化の理論も含まれます。

ニール・シュービン:科学とは私たちが知らない未知のものを発見することです。私は科学者として知っていることには関心を持ちません。知らなかったことを教えてくれる新しいことを捜します。

原告が証言したように、未知の探求はいくつかの進化の強力な証拠の発見に繋がりました。

ダーウィンは受け継がれる形質に働く自然選択を通して種が進化すると確信していました。しかし彼はその形質がどのように作られるか、どのように受け継がれてきたかが分かりませんでした。

20世紀の科学者が遺伝においてDNAが果たす役割を発見したとき、遺伝学という新しい科学が生まれました。それはダーウィンの理論を検証することになりました。

実質的に全ての生物の全ての細胞は、生物の特徴の青写真として働くDNAをまとめて詰め込んだ染色体を持っています。繁殖するとき、新しい染色体を作るために両親から受け継がれた染色体は複製され、シャッフルされます。それからどちらの親も染色体を子に渡します。しかしそのプロセスは完全ではありません。その途中でDNAには突然変異や間違いが起き、ユニークな青写真を子孫に伝えることになります。まれにそれは子孫にとって有利な特徴を産み出します。他の場合には奇形の翼のような有害な特徴を生み出します。まれにこのプロセスは有利な形質を形作ります。例えば、鳥にとってまずい味を持つ別の種に体色擬態する蝶。

ダーウィンが集団中に存在する新しい形質に自然選択が働くと主張してからおよそ100年後に、遺伝学はまず最初にその形質が形作られるメカニズムを明らかにしました。

ケネス・ミラー:したがって現代遺伝学が登場したとき、ダーウィンの理論の全ては危機にさらされていたと言うことができます。進化論の本質的な要素を否定することがわかれば、全てが台無しになり得たのです。しかしそうはなりませんでした。非常に詳細に立証されたのです。

そして、法廷が人と類人猿の共通祖先が長い間ダーウィンの理論のもっとも論争的な部分だったと認める1年弱前に、ミラーが証言したように、ひとつの遺伝学の論文が発表されました。

その論文は染色体の不思議な不一致を調査しました。チンパンジー、オランウータン、ゴリラのような全ての類人猿の細胞は24対の染色体を持っています。人が共通祖先を共有しているなら、我々も同じ数の染色体を持つと期待できるはずです。ところが驚くべきことに、人の細胞には23対しかありません。

ケネス・ミラー:問題は、もしこの共通祖先というアイディアについて進化が正しいのなら、染色体はひとつどこへ行ったのかということです。さて、進化は検証可能な予測をします。それはヒトゲノムのどこかでふたつの染色体をつなぎ合わせているセロハンテープの断片が当然見つかるだろうという事です。我々の24組を…23組にするために、一緒にくっつけられた二組があると言うことです。もし我々がそれを見つけられないのなら、共通祖先の仮説は誤りで、進化も間違いです。

法廷でこの謎を解くために、ミラーは全ての人が持つまさにその染色体の構造の中に埋没した我々の進化的過去の痕跡を、科学者がどうやって発見したかを提示します。

基本的に、全ての染色体の末端には特別な遺伝マーカーあるいはDNAの配列が見つかります。それは「テロメア」と呼ばれます。それから真ん中にはセントロメアと呼ばれる別の遺伝マーカーが見つかります。もしかつて変異が起き、二対の染色体が融合する原因となったのなら、私たちはその証拠となる遺伝マーカーを発見できるはずです:新しい染色体の終わりのだけでなく真ん中にもあるテロメアを。そしてひとつだけでなく、ふたつのセントロメアを。このような構造が人の染色体で見つかれば、他の大型類人猿よりもなぜ人が一組少ない染色体を持っているのかを説明することになります。

ケネス・ミラー:そして私たちがそれを見つけられないなら、進化には問題があると言うことです。

ほらどうでしょう。答えは第二染色体です。共通祖先と進化の概念からこれらの染色体の融合の特徴は全て予測されていました。全ての特徴が、人の第二染色体に存在します。この問題はもっとも美しい方向で決着しました。

そしてこれはあなたがここで見ているような証拠によって立証された共通祖先からの進化の予測です。共通祖先の染色体の融合によって作られたのは、第二染色体です[And that is the prediction of evolution of common ancestry is fulfilled by that lead pipe evidence that you see here, in terms of tying everything together, that our chromosome formed by the fusion from our common ancestor is Chromosome Number 2.]。

進化は検証可能な予測をしました。そしてそれは検証に耐えました。

ヴィトルド・ウォルザック:それでは現代遺伝学と分子生物学は実際に進化理論を支持すると言うことですか?

ケネス:ミラー:かなり詳細に支持しています。そしてヒトゲノムの細部を見る事になればなるほど、証拠はより強力になります。

ニール・シュービン:ダーウィンは分子生物学とDNAのことなど知りませんでした。現代に至っても発見が続く非常に深遠な証拠が見つかるところです。よく考えてみてください。1800年代のその人は現在の分子生物学のラボで確認されていることを予測していたのです。非常に成功した理論の、とても深みのある主張です。

ケネス:ミラー:進化論の概要を否定するたったひとつの観察も、たったひとつの実験結果もこの150年間、提示されてきませんでした。いかなる理論であっても、150年間の議論を含む検証に耐えることができたなら、非常に素晴らしい理論です。それが進化論だと言うことです。

進化の深い理解は、ダーウィンも述べたように、遺伝学も加えることで、多くの生命の謎を解きました。

ロバート・ペノック(ミシガン州立大学):それは他の全ての生物学と一致する説明的なフレームワークです。実用的な生物学の応用でも用いられています:医療、農業、工業。あなたがインフルエンザ用ワクチンを使うとき--実際に進化的な知識に基づいています。それは過去に起こっただけではありません。進化は現在も起きています。

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第七話へ続く

JUDGMENT DAY (5)

第五話:化石の記録
第五話の原文
ナレータードラマ
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ウォルザック:ミラー博士。進化とは、何でしょうか?

ケネス・ミラー:ほとんどの生物学者は進化を「地球上の生命の自然史を特徴付ける、時間的変化のプロセス」と説明します。

ウォルザック:では、進化へのダーウィンの貢献は何でしたか?

ミラー:ダーウィンは”存在するための努力”があると指摘しました。私たちがそれを気に入るかどうかとは関係なく。ダーウィンは気付きました。その努力において好都合だった特徴を持つ生物の個体は、次の世代にその特徴を伝えます。そして、そのため、個体群の平均的な特徴はある方向に向かって変化することがあり得ます。そしてそれらは全く劇的に変わることもあります。これは自然選択の本質的なアイディアです。

ケン・ミラーから始まり、原告はジョーンズ判事にこの裁判の核心である対立を説明しました。

ミラーはダーウィンの理論が生命史をどのように描いているかを証言しました。種は何百万年も掛けて少しずつ他の種へ変わり、新しい枝や小枝を生み出します。バクテリアからダーウィンフィンチや我々自身まで、生命の多様性の全てを引き起こすプロセスです。

しかしIDは彼らの文献が示すように、別の見解を持っています。IDは生物が突然現れたという生命史を教えます。それぞれの生物は互いに無関係で、デザイナーとだけ関係があります。

ニック・マツキ:本当に推進されているのはインテリジェントデザイナーの、つまり神の、奇跡的な行為によって生物が突然現れたという考えです。これがIDが進めている見解です。

それでは科学者はダーウィンの樹が地球の生命史に実際に現れていると、どうしてそれほどまでに確信できるのでしょうか?結果的に、ちょうどこの裁判が進んでいる時期に、IDを退け進化を支持する強大な新しい証拠が発見されました。

ニール・シュービン:裁判が続いていたとき、私は一人思っていました。「これはとてつもなく美しい。これを見ることができるようになるまでちょっと待っててくれ。」

ダーウィンは共通祖先というアイディアの証拠が、移行的な特徴を持つ化石によって明らかにされると信じていました。

例えば何百万年かかろうとも、魚が陸上動物を生み出すのなら、進化の理論が予測するように、部分的に魚で部分的に陸上動物である絶滅した生物の化石を発見できるはずです。

1999年に古生物学者ニール・シュービンと同僚はそのような生物を捜していました。

シュービン:進化の理論によって私たちは発見すべき化石について詳細な予測を立てることができます。予測はこの場合明確です。つまり私たちが正しい年代、正しい種類の地層へいけば、ふたつの素晴らしい生物の形を繋ぐ、魚と両生類を繋ぐ、移行型が発見されるだろうと言うことです。

多くの科学者は生命が水の中で、遅くとも35億年前には始まったと考えています。そして最近、約3億7500万年前に原始的な魚の小枝は両生類まで伸びました。今日の両生類であるカエルやサンショウウオは陸上で一時期を過ごします。

この予測を携えてシュービンと同僚は北極点から500マイルのカナダの北極圏、地球でもっとも荒涼とした場所のひとつ、そして正しい地層が露出しているところへ遠征を計画しました。ここで彼らは両方の特徴を持つ生物の化石の発見によって、原始的な魚から四足類あるいは「テトラポッド」に繋がる進化樹の隙間を埋めることを願っていました。

しかし3回目の夏が終わり、この厳しい環境の中で数百トンの岩石を掘っても目当ての物を見つけることができませんでした。翌年の最後の挑戦を残して彼らは帰りました。

シュービン:資金は尽きていました。私たちは次で最後だと聞かされました。そして2004年、調査開始から3日目に同僚が岩石を取り除いていて、崖のわきから少し飛び出た鼻を発見しました。彼は次から次へと岩を取り除きました。するとこれが頭部の平らな生物の鼻だったことが分かったのです。それは私たちが知った瞬間でした。3.75億年前の頭が平らな動物?これは面白いことになるぞと。

彼らは地元のイヌイットの人たちの言葉で「大きな淡水魚」を意味するティクターリクと呼びました。それはこれまで発見された中でもっとも明らかな移行型の化石のひとつで、原始的な魚がどのように陸上動物に進化したのかを示しています。

シュービン:これが約3.8億歳の魚です。完全な魚と同様に背中とヒレに鱗があります。両生類と比較してみてください。両生類は鱗を持っていないことが分かります。ヒレは四肢、腕と足に変わっています。それに頭部が非常に異なります。上向きの目を持つ平らな頭部があり、首もあります。

正しい地層を調べて我々が化石記録をよく見たときに目にしているのはティクターリクのような生物です。魚のように背中とヒレに鱗があり、水かき状のヒレがここに付いています。そしてパッと見ると何かが非常に異なっているのが分かります。とても両生類に似ていることに気付くでしょう。平らな頭と上向きの目。ヒレの構造を見るとそれがより良くわかります。ヒレをよく見てみると、ここに模型がありますが、あなたが見ているのは我々の肩、肘、手首に相同な骨です。あなたは両方の特徴をもった、そして生命史のちょうど予測された場所にいる魚を見ています。両生類と、魚類との、ミックスです。

そしてちょうど進化論が予測したように、ティクターリクは生命の樹を支持します。ひとつの種は何百万年もかけて別の種を生み出します。ティクターリクの発見は裁判が行われているときにはまだ書き上げられていなかったので、証拠として使うことはできませんでした。しかしシュービンの同僚、古生物学者ケヴィン・ペディアンはダーウィンの生命樹を支持する移行的な特徴を持つ他の化石の例を判事に示しました。

ペディアン:私の証言は一日かけて、判事に私たちがどのように研究を行っているか、どのような証拠があるかを示しました。

恐竜はどう鳥に進化したのか。始祖鳥のような生物は長い尾と恐竜のような歯を持ちますが、現代の鳥のような羽も持っています。現代の爬虫類の祖先はどのように、現在では絶滅した、現代の哺乳類と共通祖先を共有する生物に進化したのか:そして驚くべきことに、どのようにクジラは巨大な陸上動物から海へと戻っていったのか。

ペディアン:『パンダ』の本はAからBへいけないと言います。化石が無く、我々はそれを研究できないと。実際には私たちはAからBへとなりました。そしてC、D、E、F、そしてGにも。化石があります。移行的な特徴を知っています。異なる種類の証拠を分析する方法を持っています。そして客観的な証拠を繋ぐ説明を探しています。

それぞれの化石によって、ペディアンは異なる形態の生物が突然現れるという『パンダ』の主張を否定しました。絶滅した生物の化石がどのように種と種の隙間に橋を架けるか、ダーウィンが提唱したように漸進的な進化という説明へ至るかを示しました。

ペディアン:傍聴したリポーターたちはこのような証拠が知られていることに驚いていました。ではなぜ彼らは今までこのようなことを学ばなかったのでしょうか?その理由は、それが教科書の中にないからです。創造論者がそれを退けるために戦っているからです。大きな影響があります。

ロスチャイルド:私は判事がこんな感じのことを言ったのを覚えています。えー、「生物学の講義はいったん休憩です」。つまり、「昼食です」。そして彼は微笑んでいました。判事の関心を科学に向けさせたことは明らかでした。

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第六話へ続く

JUDGMENT DAY (4)

第四話:裁判が始まるよ
第四話の原文
ナレーターはこの色、再現ドラマはこの色
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タミー・キッツミラーはドーバー高校で声明を読み聞かせられることになった子を持つ母親です。彼女は何ができたかを考えるためにACLU:アメリカ市民自由連合に助けを求めました。

キッツミラー:私は彼らがしていることに全く賛成できませんでした。彼らが宗教と科学を混ぜ合わせようとしていることが好きではありませんでした。

ヴィトルド・ウォルザック(ACLUペンシルバニア):私たちには親がいました。生徒も、先生もいました。彼らはみんな私たちに向かって「おおい、大変なことが起きた。助けてくれないか?」と言っていました。だから「よし、力になりましょう」と言ったのです。

2004年12月14日、タミー・キッツミラーとブライアン、クリスティ・リームを含むドーバー学区の親11名はペンシルバニア連邦裁判所で訴訟を起こしました。彼らはドーバーの教育委員会が宗教を科学教育に持ち込むことで憲法上の権利を侵害したと主張しました。ACLUは彼らの代理となりました。ACLUは政教分離のためのアメリカ連合やフィラデルフィアの法律事務所ペッパー・ハミルトンらと協力しました。

スティーブン・ハービー(ペッパー・ハミルトン法律事務所):エリックはその時言いましたね。「これこそ俺がずっと待っていたことだよ」

教育委員会はビル・バッキンガムに『パンダ』の本を教えたトマス・モア法律センターが代理となりました。

開廷の日時が決められました。供述書が取られ始めたとき、科学教師たちはインテリジェントデザインの声明を読むことに反対する態度を取りました。

ジェニファー・ミラー:私たちは進み出て言いました。「私たちはそれを読むつもりはありません」

スパー:私たちは会い、力を合わせることに同意しました。手を組むことにしました。

エシュバック:私は、私なりの基準と判断を持っています。自分の科学の授業でIDの声明を読むなんてとてもできませんでした。それが科学でないことは十分よくわかっていましたから。

彼らは次のようなメモで委員会に拒絶の意思を通知しました:「インテリジェントデザインは科学ではありません。インテリジェントデザインは生物学ではありません。インテリジェントデザインは認められた科学理論ではありません。」

教師たちが声明を読むことを拒否したので、ドーバーの副教育長は2005年1月18日に9学年の授業の中に入って声明を読み上げました。

ドーバー副教育長:ペンシルバニア教育基準はダーウィンの理論を学び、標準化されたテストにかけるよう学生に求めます[eventually to take a standardized test of which evolution is a part.]。ダーウィンの理論は理論にすぎません。新しい証拠の発見とともに検証され続けます。理論は事実とは違います。証拠がないために理論にはギャップが存在しています。

2005年9月26日、教育委員会がインテリジェントデザインを議論したほぼ一年後に、ペンシルバニア州ハリスバーグの連邦裁判所で、キッツミラー対ドーバー学区裁判の6週間の証言が始まりました。

ジョン・E・ジョーンズ:皆さんおはよう。開廷の用意は良いですか?

エリック・ロスチャイルド(ペッパーハミルトン法律事務所):はい。

ジョーンズ:始めてください。

ロスチャイルド:共同の弁護士と私はドーバー学区の生物のカリキュラム変更に疑問を呈している11人の親の代理人です。ドーバー学区の教育委員は進化の問題に対して彼らの見解をまったく宗教的な言葉で示しました。彼らは進化論に替わる宗教的な代替理論の本を探しました。そして彼らはこの『パンダと人について』を見つけました。彼らは宗教問題を科学の授業に取り込みたく、かつその科学的妥当性を気にしないときにできること全てを行いました。

パトリック・ギレン(トマスモア法律センター):パトリック・ギレンです、判事。この裁判でドーバー学区と教育委員会の代理を努めます。委員会はインテリジェントデザインは創造論ではないと考えていました。彼らは創世記が何であるかを知っています。彼らは学生に別の科学理論の存在に気付かせることが正当な科学教育の目標であると考えていました。弁護側の専門家はID理論が科学であり,宗教ではないことを法廷で示します。この専門家の証言は学生に進化のギャップと問題を気付かせることが優れた科学教育であることも示します。それは優れた教育方法です。

裁判が始まる頃までに、進化の教育に対する挑戦は他のたくさんの州で起きました。IDは一部の手強い相手を引きつけました。ペンシルバニア州議員リック・セントラムはIDを受け入れたことで学区を賞賛しました。ブッシュ大統領はIDへの支持を言明しました:「議論がどのような物であるか人々が理解するために、どちらもきちんと教えられるべきだ」.その時、国中の支線がドーバーに集まっていました。そこは進化に関する闘争の最前線でした。

ヴィトルド・ウォルザック:芝居がかったように聞こえて欲しくないのですが、実際に、本当に大事な物が危機にさらされていたと思います。それはこの国の科学教育の未来です。

スティーヴン・ハービー:もし教育委員会がそうすることができたら、他の授業でそれ以上のことをするのをどうやって止められますか?ひとつの特定の宗教の見解を推進するために、ニセ科学やニセ数学やニセ歴史を教えることを?それは間違っている。

パトリック・ギレン:科学教育はそんなに狭量で、専門的で、既存のパラダイムを丁重に扱わなければならないのでしょうか?新たな大きな理論を学生に教えることすらもできないほどに?

裁判長を努めたのはジョン・E・ジョーンズIII判事です。

ジョーンズ:2002年8月に現在の地位に就いたときには、まさか世界中が注目する裁判を指揮することになろうとは夢にも思っていませんでした。

ジョーンズはセントラム議員によって現在の地位に推薦され、ジョージ・ブッシュによって任命されました。判事になる前にジョーンズはペンシルバニア州の酒類管理委員会の委員長でした。彼は暴力的なジェスチャーをしたフィギュアが付いていたバッド・フロッグ・ビールの販売を差し止めました。

ロスチャイルド:最初、ブッシュ大統領に任命された判事がいると分かりましたから少しナーバスになりました。彼はIDを気に入っていると公表していましたから。

弁護側はそのためジョーンズの法廷でうまくいく可能性に楽観的でした。

フラー:ドーバー教育委員会がしたことは….彼らはIDを教えるよう要求していませんでしたし、授業から進化を排除していませんでした。だから、かなり控えめだと思いました。だからそれが受け入れられて、きちんと提示されるなら、かなりチャンスがあると思っていました。

トンプソン:私たちはひとつの理論が他よりも良いと示す必要はありませんでした。単にそれが信頼できる理論であると、そして学生たちが進化の理論と種の起源についてどのような論争があるかを理解することで得られるものがあると示せば良かったのです。

IDに反対した親、原告は、彼らが裁判を始めたので立証責任がありました。親たちはIDが教えられることの停止を求めていたので、陪審は必要なく、判事だけがそれを命じることができました。そのかわり陪審員席は世界中からのリポーターとライターで埋め尽くされました。その中には裁判と驚くべき繋がりを持つ人もいました。

マシュー・チャップマン(ダーウィンの孫の孫):私は自分自身を進化の生きた反証ではないかと思います。と言うのも私の祖父の祖父はチャールズ・ダーウィンですが、彼はここ2000年で明らかにもっとも重要な本を書きました。でも私はシナリオライターです。これは進化ではないですね、ははは、正しい方向ではないですね。

勝つためには、原告の弁護団は教育委員会の声明が宗教を推進していること、あるいは委員が宗教的な動機を持っている事を裁判官に示さなければいけませんでした。さらに双方は判事に根本的な問題を判断するよう求めました:「IDは科学か?」

ヴィトルド・ウォルザック:IDが科学ではないと示すために我々が述べる必要があったのは、つまり「科学とは何か?」でした。

助けを求めて原告は研究者リック・マツキと同僚に接触しました。科学教育のためのナショナルセンター(以下NCSE)と呼ばれる組織に属していました。NCSEは公立学校で進化への挑戦に取り組んでいました。

ニック・マツキ(NCSE):おそらくどの弁護士も,高校の9学年を最後に生物学を学んでいませんでした。会合とEメールで弁護団に科学とは何か,進化とは何かを説明することに何ヶ月も費やしました。特別な科学教育を受けていない判事の前で裁判を成り立たせるために、弁護団は専門家からなる証言者のチームを集めました。最初の証言者として生物学者ケン・ミラーを呼びました。彼はビル・バッキンガムが「ダーウィニズムで飾り付けられている」と呼んだ教科書の共著者でした。

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第五話へ続く

進化神学

コインのブログより。
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ダニエル・デネットはケンブリッジ大学のダーウィン祭に参加し、信仰と宗教に関する二つのシンポジウムについてこのリポートを送ってくれた。シンポジウムは私がすでに述べたように、テンプルトン財団によって後援されていた。ダンはこのリポートをブログで公開することを親切にも許可してくれた。

私はケンブリッジ大学のダーウィンウィークパーティに出席していた。まず最初の日の二つのセッションは進化と神学についてで、テンプルトン財団に支援されていることに気付いた(寄付者と講演者のリストにはテンプルトン財団を思わせる物は何もなかったけど)。わたしは種分化に関する面白そうなセッションを止めてそちらに参加した。

私たちは「大きな問題」--よく用いられるフレーズだ--について聞かされた。それは新無神論者がナイーブに支持するだろうと思われる次の提案についてだった:「科学に答えることができない意味のある疑問はない。」

リチャード・ドーキンスの、旧約聖書の神がどれだけ恐ろしいかに関する素晴らしい文章がカリフォルニアのクレイモント神学スクールの教授フィリップ・クレイトンによって楽しげに読まれるのを聞いた。要点はあきらかにそれら無神論者の無教養ぶりを述べることだった。--彼は言わなかったが、彼のヤハウェの評価はリチャードと一致していないと私は気付いた。

私が思うに、それ以外の点については威厳があり莫大な尊敬に値する伝統の、戸惑わざるを得ない汚点に注意を引いたリチャードの品のなさを仄めかしていたようだ。より大きな論点は無神論者が「大きな問題に対して軽蔑的な態度を持っている」ことへの不満、そして特にドーキンスが神学者の意見を聞かないことだった(H・アレン・オア、みんなあんたの歌を歌ってるよ)。クレイトンは神の性質を箇条書きすることで私を驚かせた。彼のとても自然主義的な神学によれば、神は全能ではない、神は超自然でもない、それから…。簡単に言えばクレイトンは神を認めない無神論者だ。

次の話はプリンストン神学セミナリーの神学教授J.ヴェンツェル・ヴァン・ヒュイスティーンの「神学人類学」についてだった。それは具現化された精神について、一生懸命で回りくどい表現で満ちあふれていた。フランス・ドゥ・ヴァールやスティーブン・ミズンらによって描写された進化的な挿話で飾り立てられていた。

ディスカッションの時間にはもううんざりしていて講演者に立ち向かう気力がなかった。「私はダン・デネットです。黙示録の四騎士の一人です。最高の神学者と話して宿題をしなさいといつも言われ続けています。私はあなた方二人のお話を聞きました。あなたはそれが学際的な探求--進化神学--であると言っています。しかしわたしはまだ神学がその探求に何を貢献できるのか教えてもらうのを待っています。あなたはダーウィンのようにご自身の神学をかなり弄りました。私はそれに拍手を送ります。それでどんな関係が、もしあるならですが、 私が見逃している物が何かあるでしょうか?まだ科学や世俗的哲学が立ち向かっていない物で、神学が示せたり答えられるような問題は何ですか?あなたがこの学際的なプロジェクトにはっきりと示せる物は何かありますか?」(のような感じのことを言った)。 どちらの講演者も何も提示せず、「大きな問題」に興味がある全ての科学者が関心を持つはずの神学的知識のどんな例でも示すことなく、少ししゃべっただけだった。

しかし私は新しい言葉を学んだ。ケノティック神学のケノティック:Kenotic。それは「自分自身を空にする」と言う意味のギリシャ語のケノシスに由来する。神に対する正直さを表している。この新しいケノティック神学はあちこちで大流行している。それは「ダーウィニズムに適応することでより深遠なクリスチャンでいること」だ(わたしがでっちあげたんじゃありませんよ)。私は私はこの新語を知って嬉しいと言い、その名の通りケノティック神学に従って生きる気になったと言わざるを得なかった。

コーヒーブレイクの時に何人かが私の質問があの講演の埋め合わせとなったと言った。しかし私は他の人々を、熟考を求めるような私のくどい要求でイライラさせたのではないかと思う。ふたつの講演の第二セットの後で、司会が私の挑戦に対してさらなる返答を約束したので私は聞かなければならなかったのだが、討論の時間がさらに30分あった。私は自分の義務を果たしたと思う。注意して聴き、質問した。神学者の答えはこちらが困惑するほどわずかな物だった。一人は汎心論についてデイヴィッド・チャーマーズを勧めたけど、--彼は哲学者だ、神学者ではない--しかし私が知っている限り誰も、チャーマーズだってそうだが、汎心論をまじめに受け取らない。神学者はそうするだろうか?

三人目の講演者はケンブリッジ大学のデニス・アレクサンダーだった。彼は全ての生物が一本の生きた糸から誕生したという推測(面白い読みだ!)を行ったエラズマス・ダーウィンからダーウィン、スペンサー、ハクスリー、そしてグールドとドーキンス(と私)までの思想家によって提案された、進歩や目的における様々な立場の、興味深い歴史的な研究を行っている。特に面白いのはグールドの最後の本からの引用だ。そこでグールドはずっと持ち続けていた偶発性の議論に反して、進化が無視できない「方向の特性」を示すと認めた。アレキサンダーの結論は、近年ではやや「進化のプロセスにはより大きな目的がないと必ずしも言えるわけではないというのが、よりもっともらしい」というものだった。これは確かに慎重で妥当な結論だ。

4人目の話者はカトリックの神父フレーザー・ワット(ケンブリッジの神学スクールの人で、テンプルトンから膨大な援助を受けている)だった。彼は私たちに進化神学を紹介した。繰り返すけどでっち上げてはいない。

進化は、結局は、知性ある神が種を具現化する能力を持つものとして作るために計画された。各々の種の能力は、ワッツの意見では「スパンドレル」であるかも知れず、イエスは「霊的な変異」であり「進化のプロセスの最高点」で、世界史の転換点を記した。聴衆はおもしろがってワット師にイエスの両親は普通の人間だったと言っているのかを尋ねた(おそらくイエスが母方から受け継いだ遺伝子は自然選択の産物だったろうが、父方から受け継いだ遺伝子は精霊の手作りだったのではなかろうか!-しかし彼はイエスの両親についての知識や意見を持っていないと宣言することでこの質問に応じた。)

その後、私はセッションを楽しんで何かを学んだかと尋ねられた。私はそうしたと認めた。私は立派な洗練されたキリスト教神学者を汚く劇画化したと非難されることを恐れて「進化神学」の語を使う勇気がなかった。しかしその用語が洗練された神学が進化生物学に提供できる知識として何度も使われており、将来も引用され続けるだろうと聞いた。

私はセッション終了後にお告げを聞いたが、秘密にしていた:聖餐式はじつは真核生物革命の反復現象だ。キリスト教徒が消化することなくキリストの体をまるごと摂取するのは、最終的に多細胞生物への道を拓いた細胞内内部共生の奇跡の再現だ。それから、心から愛する同胞、キリストを私たちの体の中で無事に保つことで私たちの実体化された精神、魂の中に主の力を保つことができるのを、我々は見ることができる。これこそまさに最初の真核生物が、その子孫が高度な組織化で力を合わせることができるようになった現実世界の能力の二重の祝福を得た方法だ[And so, dearly beloved brethren, we can see that by keeping Christ intact in our bodies we are keeping His Power intact in our embodied Minds, or Souls, just the way the first Eukaryote was vouchsafed a double blessing of earthly competence that enabled its descendants to join forces in Higher Organizations.]。

進化神学ねえ・・・私はそれが理解できそうだ!実践もできる!それは本当に、ネットを張っていない知的なテニスのような物だ。パスカル・ボイヤー、D.S.ウィルソン、マイケル・ルースとハーヴェイ・ホワイトハウスの宗教の進化に関する別のセッションもあった。我々の進化神学者、フレーザー・ワット博士がそのセッションの司会だった。その飼い葉桶の中の哺乳類たちがどれだけ従順かを見るのは面白いだろう。

第二部

テンプルトンが後援する第二のセッションはそれほど見苦しくなかった。宗教の進化に関するもので、パスカル・ボイヤーとハーヴェイ・ホワイトハウスによる事実を列挙したプレゼンテーション、D.S.ウィルソンのいつも通りのマルチレベル選択説の宣伝、マイケル・ルースのこちらもいつも通りの、あちこちに飛ぶ個人的な演説が特徴だった。司会は我らが進化神学者フレイザー・ワット氏だったが、洗練されて中身のない仲裁だった。(私は疑問に思うのだが、神学(christology)は大文字で書かれなければならないだろうか?[I wonder: should “christology” be capitalized? ] イワン・マキュアンは私にX線神学があり得るかどうか尋ねた。私はそれが神学におけるクリックとワトソンの科学革命への道を拓くところを夢想して楽しんだ!)

私はセッションでいくつか学んだ。ボイヤーは、分離しており大部分が独立しているさまざまなアイテムのごった煮を「宗教」として「パッキング」する説得力あるケースを提示した。彼によれば宗教は習慣[institutions]によって生み出されたイデオロギーで、その習慣とは競争の中で宗教を「ブランド」に変える効果を持つ一種の広告だ。ホワイトハウスはKivungのカーゴカルトの魅力的で短い解説を行った。Kivungはパプアニューギニアの端で、彼自身が人類学者として数年間ともに生活しながら研究した。問題:Kivungのカルトには奇妙な信念がある。彼らの神(死んだ祖先)が白人に変わって、みんなのためにハイテク技術とたくさんの物を持って戻ってくるという。これは彼らと一緒に暮らしているひとりぼっちの白人人類学者にとって問題だ。手元にはカメラがある。だからできるだけ目立たないようにした。

ウィルソンはアメリカのティーンエイジャーの大集団に対する彼のグループの新しい研究のかなり面白いデータを示した。ティーンエイジャーの半分がペンテコステ派で半分が聖公会だった(つまり、超保守と超リベラル)。分かったことは、多くの異なる自己評価のスケールで、その若者たちは生物学者を「別の種」であるかのように見なすほど大きく異なると言うことだ[finding that on many different scales of self-assessment, these young people are so different that they would look to a biologist like “different species.”]。

ルースは彼が無神論者だと宣言すると同時に、宗教を説明しようとする人が宗教信念は間違っているというところから始めないことを願うと言った。彼は帰無仮説や裁判の推定無罪を理解していないみたいだ。それから彼の人生と、彼が--無神論者として--カルバン主義の神を気に入っていることなどを少し学んだ。

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これで終わり。